Dream Catcher
“ドリームキャッチャー”は、イーグルフェザー(鷲の羽)や皮素材、ビーズなどを使ったイヤリングやペンダントなどのアクセサリーや、
家の壁飾りなどで、手編みした蜘蛛の巣を通して、幸運を呼び、悪運を払い、夢を実現してくれるというもので、昔からインディアンたちが
ずっと信じてきたお守りです。
ネイティブ・アメリカンに古来より伝わるもので、悪夢を捉えて破壊し、良い夢だけを人々に届けるとされています。悪夢はウェブ(蜘蛛の巣の部分)
に捕えられて朝日を浴びて崩壊し、良い夢だけがウェブの中心の穴を通り、羽根を伝わり眠る人の所に降りていくとされています。
小さなドリームキャッチャーは、ゆりかご用に作られ、大きなドリームキャッチャーは彼らの住居の中に吊るされ、人々が良い夢のみを見る事を助けました
ドリームキャッチャーをベッドの上に吊るしました。
フープ
円形の輪は、地球の形そして太陽を中心にまわる惑星の軌道を模倣していますこの輪は生命の輪を表し、全ての生命あるものはこの輪の一部です。始まりも無く、
終わりも無い輪は、生命には始まりも無く、終わりも無いという思想を示します。ネイティブ・アメリカンにとっては死は生命の一部であり、肉体は塵と化しても
魂は存在し続けるという信仰を持っています。
ウェブ
ドリームキャッチャーのフープの中のウェブは、蜘蛛の巣を表します。このウェブに一つのビーズが編みこまれる事がありますが、
このビーズは蜘蛛を示します。 蜘蛛は「運命の編み手」と呼ばれ、創造的なエネルギーを持つ生き物と思われています。
羽根
羽根はウェブを通り抜けた良い夢を、下に眠る人に伝える役目を果たします。
夢 については、いろいろな考え方がありますが、世界中のいろいろな民族と同様に、ネイティブインディアンも、夢は現実の裏にある見えない世界への入り口と考えて います。
人が見聞きし感じることができる世界と重なり合うようにして、時や空間の制約にとらわれない精神世界が広がっていて、夢はその世界を垣間見ることができるというのです。
精神世界とは文字通り、精霊や神の棲む普遍の時空。人の魂も本来の居場所は精神世界で、物質世界で人生を過ごしたあと、肉体の死で精神世界へ帰るといいます。
しかし実は人として生きている間も、魂は物質世界と精神世界を行き来することができ、夢はそうすることを許された時間だというのです。
ドリームキャッチャーは、寝ている間に神秘な夢の世界へと旅に出る魂の安全を祈るお守りなのです。
「大いなる神秘」への祈りとともに、ピュアな心で精魂込めて作られるものです。
すべての夢を網で取り込み、悪夢は捨てて、よい夢だけを人に届けてくれるのです。
その形は蜘蛛の巣を模した網に小さなトルコ石や珊瑚などをからませ、わしの羽などの飾りをつけています。
輪はもともと柳の枝で作られ、セージで覆われていたようですが、今日ではそれらは木や金属でも作られ、いずれも皮で覆われています。
網そのものも、鹿の腱でできていましたが、今ではこれは禁じられていますので、現在のものは人口の腱などが使われています。
網にからませているトルコ石などもたくさんのこともあれば、一つだけのこともあり、まったくないものもあるようです。
網には真中に穴があることもありますが、それはよい夢を通すためのものです。 この穴がないものでは、よい夢は通り抜けられる道を見つけなければなりません。
はねの飾りも数も様々ですが、たいていは3本から7本の間が多いようです。 まれに1本ということもあるようです。
ドリームキャッチャーの習慣は、まずオジブワ族に始まり、それからクリー族を含む他のアルゴンキン族に広まったとされています。
ほとんどの部族は、よい夢は通り抜け、悪い夢は網につかまるということになっていますが、ラコタ族によると逆の考え方になっています。
つまり、網の中の穴は完全な円で、網はよい夢だけを捕まえ、悪い夢は穴を通り抜けてしまうということです。
矛盾する考え方ですが、悪夢が網でつかまって朝の光で消滅しようと、悪夢が網を通り抜けて永遠に消えてしまおうと、ドリームキャッチャーによって楽しい夢で満たされた平穏な夜を楽しめるということに変わりはないのです。